自己紹介&プロフィール

サロン・ド・ソレイユ辻堂にお越し頂いた皆様へ

 オーナー 渡辺 紘美 がサロンを開く意味

 

 お縁があって、当サロン、そして 私 渡辺紘美に興味を持ってくださった皆さま、ありがとうございます。私がサロンを開く理由や、私の人となりを少しでもお伝えしたいと思います。長い文章ですが、お読みいただければ幸いです。

 

 私は、『看護師になりたい』という幼少からの夢をかなえて、21歳の時に看護師になりました。

 新人だったある日の夜勤の時、薬を飲みたがらない患者さんに対してご家族の方が

 「飲まないと治らないから飲んで」

と声をかけているのを見かけました。その患者さんは乳がんの末期の方で骨にも転移のある方、痛みが強く麻薬で痛みを緩和していました。

 麻薬の大きな副作用の中には便秘があり、その患者さんも緩下剤を内服されていました。その時に配ったお薬は緩下剤でした。その時私は、『下剤を飲んでもがんは治らないのに、なにかおかしいな…』と思いました。その患者さんにご家族が言った言葉は、

「ちゃんと薬を飲まないと治らない」

という、日常よく聞く言葉です。聴き流してもよいこの言葉でしたが、私にはとても引っかかりを感じたことを今でも思い出します。

 私は外科病棟で働いていたので、悪性疾患(がん)の方も多く、手術・抗がん剤放射線療法など懸命に治療を受ける方、治療の施しようがない末期がんの方も多くいらっしゃいました。がんの末期の方は、痛みや倦怠感などの症状が出てきます。そのような症状を持つ患者さんを前に『人はこんなに苦しまないと死ぬことができないのか』と思ったこともありました。痛み止めや吐き気止めなどの薬を使っても、身体の倦怠感はとれません。どうしようもない時は、鎮静剤や睡眠剤を使って少しうとうとしていただいていました。

 このような様子を目の当たりにして『薬以外で患者さんを楽にできることはないか』と思い、私はアロマテラピーを習い始めました。アロマテラピーをきっかけに代替医療に興味を持つようになりました。

 また、学生時代から思い描いていたオーストラリアへの留学の機会があり、いったん病院を退職し、オーストラリアで英語と看護とアロマテラピーの勉強を体験できるプログラムに7か月間参加しました。オーストラリアでは、看護師の担当する患者さんが日本と比べて半数ぐらいで時間にもゆとりがあり、体位交換などでは看護師の負担が軽くなるような工夫がなされていました。また、入院期間を短期にして患者さんができるだけ自宅で過ごせるような体制が整っていたり、アロマテラピーが治療に使われていたり、いろいろと新鮮な経験をすることができました。

 7か月のプログラムを終え帰国した私は、次の就職先を探しました。色々な選択肢がありましたが、全力で熱意を持って働きたい、それこそが自分が満足する働き方であると確信し、以前勤務していた病院に再就職することを選びました。配属された科は、今まで経験したことがない血液内科だったこと、また再就職した9ヶ月後に結婚したことで、仕事と家庭の両立がとても大変になりました。仕事が忙しくて、料理をする時間も気力もなく、当時近所に住んでいた姉に作りに来てもらう、という有り様でした。

 もともとアトピーを持っていた主人の肌はだんだんひどくなっていき、とうとう姉に

「そんなにしんどい思いまでして仕事せなあかんの?旦那、肌ぼろぼろ。旦那の肌をきれいにする、という人生もあるよ」

と言われました。しかし当時の私は『再就職したのに辞められない』『退職したら負け(今となったらいったい何と戦って負けなのだろうか…と思いますが)』という思い込みがあり、自ら退職するという選択肢はありませんでした。このような状態を続けていると、仕事でミスをしないかと気になり、家にいるより病院にいる時の方が安心でき、病院の仮眠室が一番眠れるという状態になりました。これ以上続けていたら私が病気になってしまう…というときに主人の関東転勤が決まり、病院を退職しました。当時の私には、これは神様の計らいだと思い、『これで辞められる』と心から安堵しました。

 いったん看護の職場から離れられた私は、今までのことを振り返りました。血液内科の病棟にいた時、退院指導を患者さんにした際に、何度も入退院を繰り返しているがん患者さんから

「手洗いやうがいとか、それが大切なこともやり方もわかっている。そんなことよりもがんが再発しない方法を教えてほしい」

と聞かれたことがありました。看護師の立場では言えないことでしたし、何より私も分かりませんでした。そこで主治医に尋ねました。返ってきた答えは

「それが分かったら苦労しないし、分かったらいいですね〜」

という答えでした。予想していたとはいえ、『医者は病気の状態はわかるが、原因は一つではない』と思いました。その頃から私は、病気の原因について自分なりに考察をはじめました。当時看護をする中で、同じような病状の方でも順調に回復する方とそうでない方がいること、これは本人の持っている自己治癒力、また生活習慣や心の状態が反映している、それが病気となって現れるのではないかと思い始めました。

 転勤後は週に3・4日の病院でのパート勤務をしながら、改めて食や健康のことを学ぶために、マクロビオティック東洋医学を学び始めました。

 マクロビオティックの学びを通じて医療コンサルタントの細川順讃先生と出会い「トータルライフ」という考え方を知りました。

〇本来きちんと生活をしていれば、治らない病気はないということ。

〇日々の生活を、食だけ、運動だけではなく心をベースに食、運動、睡眠など日常の生活全てをみなおすこと。

〇何よりも一人一人の意識が大切。人は原因を外に見ることが多いけれど、今の現実は今までの生活の反映。

〇この世の中で行われているすべてのことは人が関わっているので、人が健全でなければ健全なものは生まれない。

〇病気の時はまず、現状、何が起こっているのか、原因、なぜ起こったのか、対策、解決法は?を考えてそれを一つ一つ解決していくこと。

 

 これらは、これまで病院に携わって来た私にとって衝撃的な内容でした。特に「この世の中で行われているすべてのことは人が関わっているので、人が健全でなければ健全なものは生まれない。」この考え方が腑に落ち、また一般的な治療は懸命に行われていても、方向性が違っていることが明確になった瞬間でした。少なくともこのようなことを病院で教わったことはありませんでした。病院で根本原因を追究したことはなかったように思います。

 例えば、がんが見つかった時、「がんがある」という現状は分かっても、原因の可能性はたくさんあり、特定は不可能ですし、再発するかどうかも分からない、だから目の前のがん細胞を消すことが根本治療だと認識している、これが病院の現状です。そして、患者さんはいつ再発するか分からないから、予防のために抗がん剤治療などを選択します。

『人の本当の健康とは、幸せとは何だろう?』

という、私が本当に知りたいと思っていた疑問は、『人の意識が全てを創り出している』ということにつながるのだと気づきました。同時に現代の医学や栄養学で推奨されていることが、必ずしも正しいことばかりではない、ということもが分かってきました。

 そうなると、病院で行われていることがとても不自然なものに見えて、仕事を続けるのが難しくなり、今度は自ら退職しました。そして漢方クリニックで働き始めました。西洋医学だけではなく『漢方薬を使って根本的に治します』というクリニックの方針に共感を持ち、働いていました。東洋医学の知識や漢方を使って治療される先生と、実際に改善している患者さんたちに囲まれていましたが、ただ一つ疑問がありました。患者さんから

「洗剤とか食事とか生活で気を付けたほうがいいことはありますか?」

と聞かれたとき先生は

「洗剤なんて気にしなくていいよ。食事は脂っこいものを食べすぎずに規則正しく食べて、きちんと漢方を飲んでいればよくなるから。」

というお返事でした。その時『西洋薬を漢方薬に変えるということではなく、私は、生活習慣を調える心や身体の養生、意識のことをお伝えしたい!』という思いが出てきました。そんなことを考えていた時に、主人が中国に転勤になり、そのサポートをするため、クリニックを退職しました。

 中国の人たちは日常が養生の生活をしています。例えば、冷たいものを飲みません。薬膳茶を体の状態に合わせて飲んでいて、駅などいろいろなところにお茶が飲めるように給湯器があります。至る所にマッサージ屋さんがあり、かっさ(皮膚をこする)やカッピング(吸引)も日常的に行われています。外食の習慣もありますが、基本的に他国のお料理を日常に食べることは少なく、自国のお料理、中華料理を食べていました。

 また、主人が一時帰国中に滞在した湯河原の「ご縁の杜」で深澤早苗さん出会い、人として幸せに暮らしていくことの楽しさ、自然界とのつながりを深めた生き方、あり方、お料理などを学びました。

2019年6月に主人の帰国とともに落ち着いた私は、2021年1月に「来られた方が本来の自分を取り戻し、元気なって一歩先に進める場所」を意図して、自宅に「サロン・ド・ソレイユ辻堂」をオープンしました。

 

サロンのメニュー

・・・自己治癒力を高める食べ方、知っておきたい調味料と調理器具のお話、

    葛のお話(葛湯の販売もしています)

・・・かっさ&カッピングの施術

・・・個人セッション・オムニバース初級講座http://omniverse377.com/wp/

となっています。

 

このように、入り口は3つありますが、共通していることは『それぞれの声を聴いていく』ということです。

食材の声を聴く、身体の声を聴く、心の声を聴く。

声を聴きながら寄り添い、その方にとって必要なことをお伝えしています。

振り返ると、これは実は看護の基本につながる事でした。

『患者さんの声を聴く』『声なき声を聴いていく』

こんな当たり前で基本となることを、『忙しい』『優先順位を考えて』という言葉を免罪符に、病院勤務の頃の私はできていませんでした。

 今私はこのサロンで、目の前に在る人や物、すべての存在の声なき声を聴き、寄り添いながら、お客様に必要なことを、私の手と言葉をつかってお伝えしたいと思っています。

そして、当サロンにご縁のあった方々が、本来の自分にもどり、お越しいただいた時よりも心も身体も元気になり、自分らしく楽しい人生に向かって一歩先に進める、そんなきっかけになったらとても嬉しく思います。

 

サロン・ド・ソレイユ辻堂 オーナー 渡辺 紘美

保有資格>

・看護師

・トータルライフ指導者

・食箋レシピプログラマー養成講座終了

・漢方スタイリスト

食品衛生責任者講習修了

omni塾初級講座認定講師、能力開発宇宙おむすび講座認定講師